テレビの「N型」というのは、ブラウン管の対角線の長さが N
インチという意味で、例えば29型テレビと言うのは、対角線の長さが29インチという意味です。ここでは、売れ筋である、N
が30内外の場合を考えます。簡単な計算から、およそ次のルールが成り立つことが判ります。
(例:34型の普通のテレビは、31型のワイドテレビと同じ大きさの映像になる)
ワイドテレビでは、4:3のまま映していると、画面の両端のかなりの部分に、画が映らないことになります。これが、「焼け付き」という現象を引き起こしてしまいます。つまり、いつも画が映っている部分と、そうでない部分 とで、ブラウン管の蛍光体の特性が変わって(明るさや色合いが変わって)きてしまうのです。そのために、16:9の映像を見たときに、画像に醜い境界線が 2本できてしまいます。
これを防ぐために、ワイドテレビでは、4:3映像を、横方向に引き延ばして16:9に変換して見ることを推奨されています。つまり、横に引き延ばされた、歪んだ画を見なさい、ということです。しかも、引き延ばしたことをできるだけ目立
たないようにしようとして、中心付近と周辺部分とで、引き延ばし率を変えています。そのために、カメラがパ
ン(水平に回転させる)をすると、物が膨らんだり縮んだりして、目がくらくらするようなひどい画像になります。
しかし、まず、上記のような、焼け付きの問題が発生します。しかも、もうひとつ、とんでもなく面倒な問題が発生します。それは、16:9の画像と言っても、現実には、真性の16:9信号ではなく、4:3の信号で、16:9の画面を持つソフトが、 ほとんどだ、ということとです。そのようなソフトを「ノーマルモード」で再生すると、ワイドテレビは、画面の中心付近に、4:3画像として 表示しますから、画は、その4:3の範囲内の、16:9の部分にしかなく、おそろしく小さな画像になってしまいます!
これではあんまりなので、そのようなソフトの場合だけ、「ワイドモード」に切り替えるしかありません。そして、そのようなソフトを見た後は、また
「ノーマルモード」に戻す…。あなたは、そんな面倒くさいことを、やってられますか?
普通のテレビなら、すべてが程々に満たされる
以上の点は、普通のテレビなら、あまり問題にはならないのです。焼け付きは、16:9 映像を見るときに生じるわけですが、4:3映像の方が多いので、焼け付きは起こりにくくなりますし、たとえ起こったとしても、画面の上下の、比較的小さな 面積の部分なので、ほとんど気になりません(どうせ、字幕が出たりする部分ですし…)。唯一の問題は、今後徐々に増えてくる、真性の16:9の信号(4: 3で16:9の画面を持つものではなく)が、横につぶれて映ってしまうことですが、解決策は2つあります:
このように、「スクイーズドモード対
応」の4:3テレビなら、まったく手動切り替えをすることなく、いつも、可能な限り最大の面積で、最高の画質で見ることができるのです。
…というわけで、結論は
例えば、SONY KV-34DR1, KV-29DR1 とか、東芝 34Z5Pとか、松 下TH-33FB2なんてどうでしょうか?
高画質機なら、例えば、SONY
KV-34DRX5, KV-29DRX5 なんてどうでしょうか?
お粗末様でしたm(___)m
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ただし、すぐにお返事できるとは限りませんm(__)m
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