2012年10月-2013年1月:毎週月曜日13:00-14:30
@駒場Iキャンパス16号館8階827号室
内容
量子統計力学の基礎的問題に関する最近の発展
統計力学の基礎的問題については、従来は古典系を対象にすることが多かった
が、近年、量子系を対象にした研究が著しく進展しつつある。古典系と違って量
子 系は、自然な測度を備えていることや、純粋状態でも確率的性格を持つこと
など、本質的に統計力学と相性が良い。そのために、古典系では見えなかったこ
と が、量子系を対象にすることで、初めて明確に見えてきたのである。これら
について講義する。特に、1個の量子純粋状態が持つ統計力学的性質を明らかに
し、 アンサンブルを用いない統計力学の新しい定式化を解説する。さらに、時
間が許せば、線形応答理論の基礎的問題についても解説する。
1.概要
2.統計力学の原理の復習
3.等重率の本質
4.マクロ系の1個の量子状態の性質
5.アンサンブルを用いない統計力学
6.ミクロ状態のマクロ純粋状態への分解
7.アンサンブルの等価性にかかわる問題
8.可積分系は熱平衡化するか?
9.線形応答理論の基礎的問題
注意
生の板書なので、誤字・脱字があります。
著作権は清水にあります。((c) Akira Shimizu)
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