今、教官をやっているような人達は、指導教官が言うことの中にも間違いがあるぐらいの事は、研究室に入って1年ぐらいまでには(あるいは研究室に入る前から)学習し、自分でその間違いを修正しながら研究をすすめていくことをしていたはずだ(※)。

もちろん、自分自身のテーマについて、誤りを指摘するだけでは何も進まないので、「このままではダメです。そこで、こうすればどうでしょう?」ということを(ダメだと言った同じ日でなくてもいいが)提案できないといけない。これは、会社ではたぶん常識で、新しいアイデアに対して、同じ研究開発グループのメンバーなのに、それがうまくいかない理由を並べるだけで終わる人は、数としては一番多いが、ほとんど役には立たないのである。

※ ほとんど何も言わない指導教官は間違いも言わないが、それは、なにも内容のあることを言わない占い師が一番「よく当たる」のと同じ。 当然ながら、間違いの量は、発言の内容量に比例するのである。