04-06-18
日本物理学会2004年度科学セミナ−『アインシュタインと21世紀の物理学−2005世界物理年へ向けて−』で話せと言われた。正直、忙しくてそれどころではないのだが、目的が一般の方々の啓蒙な ので、科学者の義務と思い、引き受けることにした。
引き受けたからには、それだけの 意味のある事を話さばならないし、テキストにはそれだけの意味のあることを書かねばならない。
僕が担当するのは、「EPRパラドックスからベルの不 等式へ」というタイトルの話なのだが、この話題は、相対論と同じようにアマチュア受けするネタである。ところが、非常に深い話のためか、間違った議論がそ こかしこでされていて、何とかしたいと思っていた。きちんと考えれば、科学の大いなる深みを知ることができて深い感動が得られる「とてもいい話」なのだか ら。
そうは言っても、講演時間とペー ジ数(と執筆時間!)の制限から、当初描いていた構想よりは、ずいぶんと端折ったものになった。しかし、あまり長すぎるのもそれはそれで問題だから、この あたりでちょうど良いのかもしれない。
というわけで、これは是非多くの 非専門家の方々に読んで頂きたい。そのために、テキストを公開することにした。(こ の原稿の著作権は著者にあるはずだし、セミナーの趣旨も啓蒙なので、問題ないだろうと判断しました。)
付記: この講演の内容は、他の講演者の方々のお話の内容と一緒に、「アインシュタインと21世紀
の物理学」というタイトルで日本評論社から出版されましたので、そちらをご覧ください。